tetsu3

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのtetsu3のレビュー・感想・評価

4.5
あ。君たち、あっちじゃなくて、こっちに向かったのか。。。
タランティーノの優しい嘘。

むかーし、むかし。
ハリウッドというところで。。。

そう。お伽噺なんだね。

シャロン・テート事件を知っていればいるほど、最後の展開を皆予想してこの物語を観ていくわけで。
ロマン・ポランスキーはもちろん、
マックイーンやブルース・リーまで出てくるときた。

でも、ぜーんぶ。布石。
そう。シャロン・テート事件を知っていればいるほど、クライマックスへの持っていきかたがズルい。


ハリウッドでの自分の役割が終わりを迎えているかつてのスター。
自虐的で、弱くてかわいい。
台詞忘れ最高だよ。さすがのレオさん。

反比例するように、ここから自分の栄光や幸せを夢見ている宝石。
自分の出演作品を観ている、希望に満ちた表情がたまらなかった。
マーゴット・ロビー。いい役者だ。

そして光が当たっていた二人と別に、光の当たらない、影の男。
この男(と犬。)が、この物語をタランティーノ節炸裂の"ハッピーエンド"に導く。

相変わらずラリった演技は最高だね。
ブラピさん。

沈む光と昇る光との対比をみせつつ、最後は優しさで、夢を昇華させてあげたね。
むかーし、むかしの物語として。

もうさ。こんな優しいフィクション(嘘)、泣けちゃうよ。

映画を愛し、古き佳き時代を愛した男のお伽噺を読み聞かせてもらった気分。
長いけど、いい時間でした。


追記:"プッシーキャット"をキュートに演じたマーガレット・クアリーは、アンディ・マクダウェルの娘さんだった!
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