mura

ガチ星のmuraのレビュー・感想・評価

ガチ星(2018年製作の映画)
4.2
サニーパン…小倉駅前のシロヤか。こういうアイテムが出てくるとリアリティが一気に増す。

北九州が舞台。プロ野球(ソフトバンクホークス!)の世界で挫折した男が、堕落を極めていく。妻子と別れ、借金を重ね、友達を裏切り、酒に溺れ、ギャンブルから脱け出せず。そうしたときに目を向けたのが競輪の世界。学校に入り、訓練に挑む。しかしアラフォーの男にとって道のりは険しく…といった話。

堕ち具合がひどい。だらしなくてどうしようもない。だけど、なぜだか応援してしまう。

ただ、なかなかうまくいかない。何度も言葉として出てくる「努力」に、今度こそ向きあうかと思いきや、結果が出ずにまた腐る。その過程がもどかしいが、そこに惹かれるのかも。

誰もが背負うものがあって走っている。それを本当の意味で理解した最後に、男はようやく笑う。
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