みそらしど

ヘレディタリー/継承のみそらしどのネタバレレビュー・内容・結末

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

観よう観ようと思いつつ勇気が出なかった作品。

思ってたより…という感じだけど、ストーリーの展開や伏線の散りばめ方や、直接的なホラー要素以外での不穏な空気など、よく作り込まれている映画だなと思った。
120分程度のうち90分くらいは割とじっとりゆっくりという感じだったけど、ラスト30分くらいでいろんな事が起こり伏線も回収された印象。ただ、観終わった直後は???となってしまい、すぐにネットで解説を探して読みました。初見じゃ脳処理が追いつかなかった。

ショッキングなシーンは、あまり耐性がないので薄目で観ました。ちゃんと観れなかったのは申し訳ない…。

単純にお化け屋敷的なホラー感と、カルト的な気持ち悪さと、人間の心の不安定さや弱さによる痛さ(?)が混ざり合って、ジワリとした恐ろしさがあった。継承されるものであるペイモンも完全なフィクションのキャラクターではないらしいので、そういった部分でも多少のリアリティが加えられていて面白いなと思った。

個人的に音と合わせて一瞬でシーンが変化するのがなぜか怖かった。
昼→夜の転換や、他の場面にも音ハメ…じゃないけどそういった音のタイミングと合わせて視覚的変化があるような要素が感じられた。また、逆にラストの方ではかなり不穏なシーンでBGMが一切なかったのも印象的で、無音が観ている人の不安を掻き立てていると感じた。アリ・アスター監督は音を(無音含め)効果的に使うのが上手い人なのかな。他の作品は観たことないし、観るのにまた勇気が必要なんだけど、観てみたいとは思う…。

とりあえず、しばらくは「コッ」っていう舌を鳴らす音に眉を顰めてしまいそう。