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5時から7時までのクレオの一のレビュー・感想・評価

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)
4.0
フランスの巨匠 アニエス・ヴァルダ監督作品

ガンの診断結果を待つ若い女性歌手クレオの5時から7時までをリアルタイムで切り取った作品

むっっっちゃかわいい映画で無事大好きな1本になりました

死の病に恐れるクレオの行き当たりばったりの行動を淡々と映すロードムービーのような作品
移動も多いので美しいパリの街並みをクレオと一緒に軽い旅行してるような気分を味わえるのもツボ

ストーリーと言えるようなストーリーはほとんどなく、「死」をテーマにしていながらそれほど深刻には描かれず、むしろオシャレなタッチでデリケートな内容をウィットでユーモラスに表現してしまうという、感心するほど巧みな技術に脱帽

病気を疑って何をしても上の空な感じがとてもリアルだし、ところどころのユーモアセンスもとても上品で、女性監督ならではの柔らかさもしっかりと兼ね備える
ファッションも最高

中でも劇中の良く出来たサイレント映画が印象的で 、キートン似の俳優さんがまさかの若かりし頃のゴダールと言うから超驚いた
あんなにシュッとしたイケメンだったとは…
仲良くアンナ・カリーナもいて夫婦揃ってカメオ出演しちゃってるし

ほとんど劇中とリアルタイムに時間が進み、○時○分から○時○分の○○といちいちテキストで表示されるのもめっちゃ好き

アニエス・ヴァルダのチャーミングさとセンスが随所で光る紛れもない傑作

〈 Rotten Tomatoes 🍅96% 🍿89% 〉
〈 IMDb 7.9 / Metascore - / Letterboxd 4.2 〉

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