ベルサイユ製麺

ダークサイドのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

ダークサイド(2018年製作の映画)
4.0
【注意!】あるニコラスフリークのレビュアー様と密約を結んでいるので、スコアは高めについていますが、作品の質・内容とは一切関係ありません。中学生のシャツの柄の英文と同様の、単なる飾りのようなものだとお考え下さい!


…いやぁ、それにしても無力感を感じますなぁ。
一応軽くストーリーを書きますけど…。

レイ(ニコ・ケイ)と妻のマギーは、僻地に有るモーテルを買い取ってそこのオーナーになった。…実は2人の間には幼い娘がいたのだが、事故でその子を亡くしてしまっていて、長く深い失意から抜け出すために思い切って新生活を始めたのだった。
しかし、引き継ぎの直後から何故か前のオーナーのベンとは連絡が取れなくなってしまった。…?

そういえば、このモーテルには地下室がある。以前、チェーンで入り口を封印されているのが気になってペンチで切って入ってみたが、ざっと見た限りは単なる物置のようだった。

ここに泊まるのは常連達が主らしい。中年のトラッカーのトミー。毎回違う女を連れ込む。ブロンドの色気の有る女。それと、客では無いがしょっちゅう立ち寄りコーヒーを飲んで行く保安官のハワード。

レイは地下室で作業をしていて、壁に大きな穴が空いているのに気がついた。その穴はモーテルの軒下と繋がっていて、身を屈め奥に進んで行くと、突然現れた大きなガラス窓!モーテルの10号室の室内が見える。…これはマジックミラー!!

夜、マギーが爆寝しているのを確認してベッドから這い出るレイ。穴を通りマジックミラーの前。10号室には例のブロンド。なんと女を連れ込んで倒錯的な性行為に及んでいる!見入っているうちに昂ぶったレイは、ベッドに戻りマギーに…。

数日後のテレビのニュースを見て愕然とするレイ。ブロンドに連れ込まれていた女が遺体で見つかったという…!


…と、ストーリーの起・承くらいまではこんな感じです。
…この作品の見どころを書いておきます。
ニコラスがモミアゲからぐるーっと繋がる髭を生やしています。たまに丸メガネをかけます。
…どうですか?どうもこうもないですか?
ではとっておきの情報を。
淫夢を見て身悶えるニコラスが拝めます!!
…コレは観るしかないですね?

🌞ニコラスフリーク以外の方の為に少し作品自体の事を書きます。
【この映画、相当に変!】
若干ネタバレ気味ですが、例えば…
⚫︎夫婦が娘を亡くしている件。ふつうは何か裏が有ると思うじゃ無いですか。…別に無いの!ウッカリで亡くなっただけ!
⚫︎地下室とマジックミラー。何かしらの事件臭、陰謀臭を感じてしまいますよね?…実際は、前のオーナーが覗き趣味の変態さんだっただけ!
…他にも、風貌が怪しそうなだけの人とかいっぱい出てきて、ミステリー的な深読みをすると…結局なにも無いって事が頻出するのです!
更に困惑させられるのは、謎全般の説明が全くされない点です。レイとマギーの身辺に起こる不穏な出来事や、過去にモーテルで有ったという殺人事件、ブロンドの連れの遺体…etcについて何の説明・解釈も無いまま、そういう事をしそうな悪いヤツが現れたので“アイツがやったんだろう”的にボンヤリ収束してしまうのですよ!動機とか手口とかは不明…。えっ?えっ?って混乱してると、画面の奥から赤い太字で“THE END”がバ〜ンと飛び出して来ます!お、おう。そうか…。

…と文章にしてしまうと不出来なだけのように思えてしまうかもしれませんけど、実はそれらの特徴が、作品に独特の白昼夢めいたムードをもたらしているとも感じられました。ほんの、ほんのチョットだけ(ファンタの果汁くらい)リンチっぽい。自分は結構好きな感じ☺︎
面白いか否かと関係なく、近年のニコラス物の中では結構深く印象に残りました。何かがあるような気がする。あと、モーテルの出てくる映画ってなんか良くないですか?…か?

予定の無い連休の昼下がりとかに、あんまり感情を動かしたく無い時とかに観ると存外に良いかもしれません。…あっ!但しカマキリ・クラスタの方は絶対見ちゃダメ!約束だよ⁈


…因みに、これは無意味な独り言です。…2.8。