ねまる

ホワイト・ボイスのねまるのレビュー・感想・評価

ホワイト・ボイス(2018年製作の映画)
3.9
原題はSorry to brother you
もしもし、お忙しいところ失礼いたしますが〜、
電話のはじまりに使う常套句らしい。

コールセンターの仕事を得た主人公が、セールスをするのに何度も発する言葉。
黒人の主人公が、隣のベテラン爺さんに白人っぽい喋り方をすると成功すると聞いて、白人喋りを真似するというところから物語は始まる。
その白人喋りが邦題の"ホワイトボイス"ね。

コメディとして誇張した表現ではあるのに、
凄くシンプルに、黒人が白人社会でのし上がることの困難さを皮肉っていてかなり挑戦的な作品。

Worry Freeという、職と生活を保証する架空の企業の存在が、行き着く先を、敢えてコメディで保っているところが凄いのよ。
リアリティを持って描いたら、ただの現実なので。

Worry Freeの社長を演じるアーミー・ハマー(この人作品選びのセンスずば抜けてる)、コールセンターでストライキを起こす、主人公の恋人テッサ・トンプソン、同僚のとキャストも豪華。

オチもまた衝撃的で、日本では公開されなかった作品だけど、是非観て欲しい作品。
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