ねこ

ビリーブ 未来への大逆転のねこのレビュー・感想・評価

ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)
3.5
1970年、母親の介護費用の控除が認められない男性がいて、その男性を擁護することが「男女平等」につながると信じた弁護士ルースの活躍を、学生時代から描いた作品です。

実在の人物であるルース・ベイダー・ギンズバーグは、アメリカでは、男女平等、正義のために闘うヒーローとして有名人でで、86歳の今も最高裁判所判事として現役活躍中だというから驚きです。


正直言ってここまで?ってくらい男女差別と人種差別ってひどかったんだなとあらためて考えさせられる事がたくさんありました。


その中でも夫のマーティンという人はすばらしく理解ある人だったんでしょうね。

2018年アメリカで大ヒットしたという、彼女のドキュメンタリー映画「RBG」が5月に日本でも公開されます。もっと良く知りたくなりました。

マーティン役のアーミー・ハマーが195cmと長身なせいか、ルース役のフェリシティ・ジョーンズが小さくて可愛らしい容姿だということが強調され、それに反してとても芯の強くたくましい内面を持っている女性としてうまく描かれていたように思います。

そして本作のアーミー・ハマーのナイスガイっぷりに惚れ直す人も少なくないかと 笑


ここから少しだけあらすじです・・・


1956年、主人公のルース(フェリシティ・ジョーンズ)は、夫マーティン(アーミー・ハマー)が在籍するハーバード大学法科大学院に入学します。

夫は卒業後にニューヨークで弁護士事務所への就職が決まるのですがルースはコロンビア大学に移籍を余儀なくされます。

59年大学を首席で卒業するのですが、女性、母親、ユダヤ系、であることなどを理由に弁護士事務所の入社試験(10社以上)に落ちてしまう。仕方なく、大学で教授に就任します。

時代は変わって1970年、弁護士を育てる職務についているルースですが本当は自分が弁護士になりたかった…つい愚痴をこぼしちゃうんですね。

そんな時、「母親の介護費用の控除が認められない男性」がいることを知るのですが、なぜかというと法律では親を介護するのは女性の役目だから、申請できるのは女性だけだという…
この場合、男性が不利な立場なんですよね。

「女性」が差別されている!ではなく「男性」が差別されている。

そこに目を付けたわけですね。

この法律を憲法違反だとし、訴訟を起こすべく自ら無償で弁護をすることを決意し、周りの誰もが絶対勝てないと言われてくじけそうになるのですが…


区別っていうのは確実にあること。であるからこそ、差別の問題というのは、とても難しいことだといつも思っています。
ねこ

ねこ