ねこ

運び屋のねこのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
3.8
この作品は映画館に行くかどうか迷っていたんですが、
みなさんのレビューを読ませてもらい俄然観たくなってしまったので行ってきました。

実際に2014年ニューヨークタイムズ紙の別冊に掲載された、「シナロア・カルテルの90歳の運び屋」という記事が元になっています。

2011年メキシコ最大の犯罪組織によるメキシコからデトロイトへの麻薬密輸が摘発されたんだけど、大量のコカインを運んでいたのはなんと、87歳の史上最年長の「運び屋」レオ・シャープ(実名)という人物だったのです!という衝撃的なもの。

なぜこの老人が危険な運び屋になったのか、およそ10年の間どうやってDEA(麻薬取締局)の捜査網から逃れてきたのか!?

88歳のクリント・イーストウッドは俳優としては7年ぶりの出演なんですね。脚本と記事を読んだ彼は主人公のアール・ストーン役を演じつつ、監督、製作も同時に担っています。

他のキャストも楽しいですね!

主人公を追う麻薬取締局の捜査官コリン・ベイツ役をブラッドリー・クーパーが、同僚のトレビノ役をマイケル・ペーニャが!主人公の娘アイリス役はなんとクリント・イーストウッドの実の娘であるアリソン・イーストウッドが、カルテルのボス役をアンディ・ガルシアが演じています。

パンフレットの内容も面白く、今作のアール・ストーンのモデルとなったレオ・シャープ本人の写真や当時の記事、彼が実際に育てていた1日しか咲かない「デイリリー」という花の新種カタログなんかも載っているんです。

この人について実際の家族のことやプライベート、運び屋をしていた時に何があったのかなど、詳しいことは分からないそうですが、運び屋をする道中でも人助けをしたり、自分の農場の借金を完済するためにお金を使ったことは明らかだったので、そこから人物像を膨らませて創造をして作られたストーリーだということです。

ありそうで、なさそう。なさそうで、ありそう。

なリアルさに時に笑い、時にヒヤリとしたり出来て、なによりクリント・イーストウッドが実際の自分(本当はもっと元気)より老けて見えるよう演技していたってことで、その演技に最後泣けてきちゃう自分がいました…観に行けてよかったです!
ねこ

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