池井戸潤の作品て面白いんだけど、何話か続けて読んでると飽きてくる。
それは映像作品も同じで、この人の作品はどれを見ても同じで飽きてくる。
今回は特に半沢色を意図的に出していて、ある意味ファン向けの作品という部分はあるんだろうけど、それにしてもやや食傷気味。
大げさすぎる演技
やたら重厚なBGM
職場全員が拍手喝采したり、職場全員で経理部をやじるみたいな光景
女子社員が思いつく渾身のプロジェクトが「職場にドーナッツを置いてみんなを癒そう」
別にポリコレ至上主義じゃないんだけど、今の時代から見るとやっぱりそこかしこに違和感もあって、ものすごくおじさんが考えた理想という感じが透けて見えるところが、私がいまいち池井戸潤に乗り切れない部分だと思う。
ネットで池井戸潤作品は重厚なラノベと呼んでいた人がいたけれど、まさにそんな感じ。
終盤の野村萬斎と香川照之のしみじみした会話は良かったし、今回香川照之の演技が抑えめで、最近顔芸ばかり求められがちだった彼の本来の演技力を見ることができた点も良かった。
話の筋としては面白いんだけど、世界観がどうも合わない作品だった。
