FumiyaIwashina

七つの会議のFumiyaIwashinaのレビュー・感想・評価

七つの会議(2018年製作の映画)
4.1
組織の中で生きる男たちの苦悩と葛藤、そして彼らの正義をえがいた見応えのある作品。ステレオタイプ的な営業部の会議シーンから、ぐうたら男八角に関わった者たちの謎の左遷。それから暴かれる巨大な闇と、加速度的にテンポアップしていくストーリーの展開は見事だった。個性豊かなキャストたちの演技も相まって後半はどんどんのめり込んでいってしまう。
社内での権力争いや親会社、子会社、下請け間の関係性など洞察が鋭く、そんななか必死に働く社員たちの苦労にもリアリティがあった。
不正に対する考察も共感できて、終身雇用という日本独特の会社への帰属意識といった要因を挙げることはできるけれども、だからといって欧米の企業に不正がないわけではないし、やはり一人一人の意識を変えていって少しでも減らすようにしなければならないのだろう。