Norisuke

メン・イン・ブラック:インターナショナルのNorisukeのレビュー・感想・評価

1.4
幼い頃に遭遇した宇宙人を逃した経験をもつモリーは、ニューラライザーを使って両親の記憶を消した黒服の男達に興味を持ち、執念でMIBの本部を見つけて新人エージェントMとしてスカウトされる。初仕事としてロンドン支部へ出向させられたMは先輩エージェントのHと組み、地球を吹き飛ばす超破壊兵器を巡って宇宙人とやりあうことになって…な話。
『MIB4』と冠しないあたり、制作側の弱気なところが垣間見えるなと感じる、同人作品的な薄味さが気になる映画。タイトルを変えてきたのだから前三部作の事は忘れてみようと思っても、Oやらパグ犬やら例の通路やらが思い出させてくる。
Wikipediaによると脚本が二転三転したそうで、監督がブチギレで降板しそうになったとか。マラケシュが舞台になっていたり、富豪だけど無茶を言うエイリアンやら、人種差別問題に切り込んだ『第9地区』的なシナリオをやりたかったんだろうなあ、と思わせる要素はある。しかしながらほぼ全てカットされているので「なんでメン(男)・イン・ブラックなの?」とMがぶーたれるといったお寒いネタしか残ってないのが悲しいところ。クリス・ヘムズワースのエージェントHにハンマーもたせるギャグも事故ってる。どうせやるなら時間のかかるワープ装置起動とかでいいのに。
日本語吹替のキャストと主題歌の吉本坂46を見て戦慄した。そういえばそんな無茶な宣伝してたなあと思い出される。カネの問題とはいえ、悲しいなあ。
宇宙規模レベルでやりすぎ大暴れなところがMIBの魅力ではあるけども、CG演出がゴリゴリ過ぎて安っぽく見えてしまうのも残念。砂漠に飛ばされても服が綺麗なままだったり、異星人との戦闘シーンもギンギラギンの武器で撃ちまくるだけで、粘液まみれとか悲惨なことにならないのも物足りない。俳優を汚すなとか事務所がNGでも出したのだろうか。
どうにも小粒な感じになってしまっているのは残念。次作は…出せるのかなこれ。
Norisuke

Norisuke