よしまる

ランボー ラスト・ブラッドのよしまるのレビュー・感想・評価

1.9
 スタローンが、70歳を超えてまで最後の最後にランボーに遺したかったものは何だろう?

 1作目でたった1人しか殺さなかったランボー。2、3、4作目と回を重ねるごとに殺人の数は倍々ゲームで増えていった。まさに、ゲームだ。

 だから予想しておかなければいけなかった。2作目の時点でラジー賞を取り、ヒーロー無双状態だったときから一度だって原点に立ち返ったことはない。ベトナムから還ってきても自分の居場所がなくて子供のように泣きじゃくっていたあの日のランボーはもうとっくの昔にいないのだ。そもそも原作小説では死んでるし。

 怒りに任せてちっちゃなギャングを、下っ端であろうときっちりトドメを刺して回る殺人鬼の映画がおもしろいのだろうか?
 いや、フィルマの評価は高いし、ざーっと読んでみたけれど、否定的な感想は見かけなかった。なので、どうやらこの面白さが分からない自分は少数派らしい。みんな好きなんだなぁ。

 ランボーと名乗るにはあまりにも無意味に残虐すぎて、これはランボーでないというのならあまりにもパクリすぎ。アクションに振り切ったとしても、1や2で度肝を抜いアイデアから何一つ進化していない。

 もはや、老害。

 拝啓、中二の時に憧れたスタローンさま、観たボクが悪かったです。敬具。