skm818

斬、のskm818のレビュー・感想・評価

斬、(2018年製作の映画)
3.9
何かもう凄かった。救いがないのも凄すぎるし、殺陣シーンの迫力も凄いし、蒼井優も凄い。最後彼女が絶望と悲嘆で叫んでるところで終わるんだもんな。チャンバラ系の時代物における女性の扱いって難しいと思うんだけど、これ頑張ってたなあ。女性役割は外れないんだけど、必死に愛する男たちに、理解はまったくできないながらも食らいついていこうとするんだよな。後半のあのはくりょく。そして前半まだ平和だったときの、モクノシン(池松壮亮)との戯れ方。腹にグーパンとか指を噛むとか…指を噛む→片手で首絞めエロかった。モクノシンは剣の腕はあるんだけど、何かあって人を斬れなくなっていた人なのかな。あのからだでは多分彼もそう長くはあるまい。沢村はいい人でも悪い人でもなく独自の基準を持ったストイックな人って感じ。彼もモクノシンと戦わなかったとしても長くはなかったんだろうなあ。ああいう人も実際にいたのかもしれない。モクノシンにしても蒼井優演じる女の子にしても、幕末の一瞬だけの青春をこうして散らした若者たちが実際にいるんだろうなあって感じで、これが明治の若者や現代の若者たちにも続いている感じ、実在感があった。いきなり高熱で倒れるとか、その割に翌日あれだけ動けるんかいとか、都合のいいとこはあるけど、身悶えするほどパワフルでかっこいいのですべて許される感じやな。
skm818

skm818