みほみほ

すべての終わりのみほみほのレビュー・感想・評価

すべての終わり(2018年製作の映画)
3.5
🌋2024年66本目🌋(吹替)

「キスしてねぇで 早く逃げろ!!!」
が観終わってすぐの真っ先な感想。

フォレスト・ウィテカー演じる頭の固い頑固な昔気質な父親と、テオ・ジェームズ演じる プライドが高くて相手構わず挑戦的な男が、非日常を生きる中で理解を深め分かりあっていく姿にはジーンときたけど、最近観た「終わらない週末」よりも要因に対してのヒントのような兆候がぼんやりしていて、観終わった時のもやもやが半端ない。

真実が何なのか最終的に分からなくても、面白いとそれなりに満足し、こんな現実があったらと想像してぞわぞわ出来るけれど、本作は 父と義息子のパートがメインになってくる割に それ以外のところが中途半端に感じてしまうのが惜しい。

それにしても たったの5日くらいの話でここまで民衆が凶悪化して、殺るか殺られるかの世界になっていくってアメリカの銃社会と犯罪率なら当たり前なのかな…。長い事こういうやり取りを観させられると、結構気疲れしてしまうもんだな。TWDの何だこのコミュニティ…って絶句する時のあれに似てる。

どの映画も基本的に 北朝鮮か中国のせいにしてぼやかしてて、結局どんな攻撃(想定)をすれば 天変地異にも近い状態で、動物さえも巻き込んだ混乱を起こせるんだろう。きっとこういう作品で、注意喚起や危機感を持たせたい意味合いもあるとは思うけど、だったらもう少し踏み込んで欲しい。本作はたっぷり時間もあるんだし…

観終わってみて思ったのは、「終わらない週末」は本作以降の最近の作品なので、本作からだいぶヒントを得て、そこから面白く作りかえてるんだろうな〜という印象が強くあった。本作を観たあとに「終わらない週末」を観ていたら、既視感あり過ぎて評価変わっていたかも💦

人間ドラマは良かったけど、ここまでの低評価の嵐…フォレスト・ウィテカーが居なかったら観れた自信ない。

皆、何考えてるか分からない探り探りな表情の登場人物ばかりで、そういった意味では緊張感が絶えずに最後まで面白かったので、一番の命の危機が来てる中で呑気にキスしてるカップル見て、最後の最後でイライラしました。

タイトル通り、スカッと終われば「ドント・ルック・アップ」のような後味を残せたかもしれないのに。
みほみほ

みほみほ