Maki

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのMakiのネタバレレビュー・内容・結末

1.5

このレビューはネタバレを含みます

公開:2020年
鑑賞:Netflix

🖤『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。
原作は未読。2019年までにテレビ版全話と『外伝 永遠と自動手記人形』を観ていて、特に第10話は何度も観たし、やや苦手表現はあるものの友達にもおすすめした好きなアニメのひとつ。

この劇場版、ヤな予感がして配信を待ってみたら残念ながら予感的中。隠さずいえば何度も何度も涙はこぼれた。でもそれは優れた演技への条件反射、物語は気持ち悪くてかなり萎えた。


🛑ここからネタバレとウザ絡みごめんなさい


🖤まず、60年後の新キャラ父母娘、要らなくないかな。しかもあの第10話で、お母さんから(視聴者の多くからも)祝福されたアンが「最期は寂しく亡くなった」なんて知りたくなかった後日談さらっと流されて…

🖤少佐。少佐。戦場で亡くなったはずのギルベルト少佐。遺体未発見ならば生きているのが既定路線、とはいえ身を隠すなら70年ほど徹底してほしかった。ギルベルトがジルベールと名前変えただけって隠れる気ないよね。

満を持して登場したらヘタレの少女愛者でしたってなんなの。部屋に籠ってヴァイオレットとの再会拒否、「戦争の道具にしてしまった云々」「美しいものを愛でる時間を云々」とうだうだボヤくのもげんなり、反省すべきはそれじゃない。

🖤ヴァイオレットが少佐と再会できるのか、想いを伝えて結ばれるかに期待していた方々にとっては感無量かもしれない。けれど私には、彼女の執着が恋心や慕情よりも「未発達の少女がインプリンティングされたゆえの中毒・依存症」に感じていたから。彼女が、自動手記人形として他者と関わり多彩な人生に寄り添い、愛を知ってゆく先に、いつか「少佐の呪縛からの解放」があるのを願っていた。

🖤少佐の「愛してる」は蟻地獄か呪詛の詞か、巡り巡って恋愛関係に至るに落胆。ふたりが相思相愛で、あの島で末永く仲睦まじく過ごしたように描かれているのが不気味でしかない。

🖤最後に。テレビ版でのいくつかの素晴らしいエピソードは色褪せないと想いたい…って最後に書いても遅いのか。
Maki

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