けーすけ

15年後のラブソングのけーすけのレビュー・感想・評価

15年後のラブソング(2018年製作の映画)
3.1
2020/06/03(水) Filmarksオンライン試写会にて鑑賞。

ダンカンは1990年代に表舞台から突如姿を消した伝説のロックシンガー、タッカー・クロウに心酔する熱狂的なファン。
同棲するアニーとも表面上は仲がいいが、30代も後半になりこの先の事を考える彼女の心境の変化にダンカンは気が付かない。
ある日、タッカー・クロウのデモ音源がダンカンの元に届き、それを聴いたアニーはダンカンの運営するファンフォーラムへ酷評の感想を投稿したのだが、その投稿にタッカー・クロウと名乗る男からメールが届きアニーはやり取りを始める・・・







「新しい人生に一歩を踏み出す、悩める大人たちへのラブソング。」との事で、これは“20歳くらいの頃に思い描いていた15~20年後の自分”との乖離が大きい30-40代の人とかに刺さる印象でした。

ロマンティック・コメディとの事ですが、恋愛ものとしてはちょっと薄味な印象でしたね。「腐れ縁カップルとの三角関係を描く」みたいなコピーもありましたが、別に不倫・浮気をしているわけでもないし、それは何か違うなー、と。



ダンカンがとにかく幼稚な感じで表現され、大好きなアーティストのデモ音源を先に聴かれて憤慨したり、職場の若い子と浮気したりと、なかなかにイタいオトナ。

タッカー・クロウも隠居生活みたいな感じをしてますが、ミュージシャンをやめてからの家族関係もなかなかに無茶苦茶なオトナ。(病院でのシーンが笑えます)

そんな2人に比べ、アニーが一番大人っぽいのだけど、ダンカンと過ごしてきた時間の事を考えるとモヤモヤしてしまう、大人になりきれないオトナとして描かれていたように感じます。


ずっと惰性で生きてきて、この先どう生きていこう?って迷っているアラフォーくらいの女性にはグサグサくるような気がしました。



イーサン・ホークのくたびれた感じながらも溢れ出るカッコよさはリタイアしたミュージシャン役にまさにぴったりでしたね。

彼の息子役、ジャクソン(アジー・ロバートソン)がめちゃかわいいので、それも見どころの一つとして推しておきます。



そういや「ラジオ・トーキョー」とか「ドラゴンボール」の単語が出てきたけど、制作関係者の中に誰か日本好きな人いたのかなー?笑

100分弱でゆったりと観られる映画でした。


[2020-082]
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