けーすけ

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーのけーすけのレビュー・感想・評価

3.8
アフリカ奥地の国・ワカンダ。国王でスーパーヒーローでもあったティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)は病に倒れ急逝してしまった。女王ラモンダや妹のシュリは悲しみに暮れる日々を過ごしていた。そんな折、ワカンダで産出される超希少金属のヴィブラニウムをめぐり、新たな脅威に巻き込まれることに・・・







MCUのフェーズ4締めくくりとなる本作。っていうかもうフェーズ4終わるの?というくらいになんだか世界観がよくわからないままな印象。

本作、他関連作品をあまり知らなくても楽しめる作りではありました(もちろん前作含め、MCU知っていればより楽しめます)。上映時間も2時間40分もあるけど、ダレも感じずあっという間。


本来であればチャドウィック・ボーズマンが主演となるはずだった今作。彼が2020年に大腸癌ににて急逝し、大幅に設定・計画は変更されたのだろうな、と。
CGなどでもチャドを起用しないという事だったので、どういった作りになるのかと思っていたらオープニングから全力で泣かされた。


今作で脅威として立ちはだかるのは、ククルカンことネイモア王が率いる海の王国タロカン。
一応これまではひっそりと海の奥で過ごしてきたようだけど、とある事がきっかけで人間たちに危険な目にあわされるハメに。「その原因を作ったのはワカンダのせいだ!」「共闘して世界を皆殺しにしよーぜ」と言ってくるキチg、いやヤベー奴。そして強い。

サノスが指パッチンやったり、アベンジャーズがどっかんどっかんやってた頃は何してたのだろうか…笑

タロカンの民の強さは『アクアマン』を彷彿とさせ、見た目が青いので『アバター』を想起させられるという、ありがち設定ゆえ仕方ないのだろうけど、ちょいちょい気になってしまった。



物語は兄を失った悲しみのもっていきどころを見いだせないシュリが、戦いに巻き込まれ、復讐心を抱いてしまい苦悩する部分が焦点となっております。
前作等ではティ・チャラの妹分な立ち位置が可愛らしかったのですが、映画と現実の時間の流れ同様、成長した姿がかっこよかった。それでも主演を張るプレッシャーは凄かっただろうな。


ネイモアが登場するきっかけとなる機械を作ったのが19歳の大学生というリリ・ウィリアムズ。アイアンマンスーツに匹敵するアーマースーツをも作れるという超天才少女。次のMCUドラマ『アイアンハート』に繋がっていくみたいだけど、本作では人物像があまり深堀りされてなかったので少し勿体なく感じたところ。



ブラックパンサーを引き継ぐ者は誰か、というのも物語のキモでもありますが「まあ、そうなりますよね」という感じ(ただ、一番最後の部分で「!?」とはなった。どうなるの…?)。
設定、ストーリー自体もユニバースには大きく関わる感じではなかったのかな、と。
そういえばフェーズの締めくくりだからか、エンドロール後のポストクレジットシーンは無かったですね。
随所にチャドウィック・ボーズマンへの哀悼を感じ、新録でのシーンは無いものの彼の遺作ともいえる作品だったかと思います。


ワカンダ・フォーエバー!!


2022/11/11(金) 109シネマズ二子玉川 シアター7 11:10回にて鑑賞。IMAX 3D 字幕 I-15
[2022-019]
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