けんたろう

スヴァネティの塩のけんたろうのレビュー・感想・評価

スヴァネティの塩(1930年製作の映画)
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塔がめちゃくちゃデカいおはなし。


銃にカメラが寄り、引き金や銃口の一つ一つをダイナミックに映す。こういう大胆なショットは、アイアンマン好き系男子が大好きなやつだ。間違いない。
その他様々に目を見張る映像が続き、なかなか面白かった。


物語の舞台は、大きな敵の支配に下らないため、堅固な守りを保ったが故に塩不足に悩まされた地方である。
これがとても深刻なもので、人間だけではなく家畜もまた塩を求めている。ヤギに至っては塩を求めすぎて互いの舌を舐め合うのだが、そのディープキス描写がもう可笑しくてしょうがない。


とにかくギラギラとした撮影とたまに挟むユーモアを楽しく見ていたのだが、眠った。

いやこれは僕は悪くない。
ここ1,2年サイレント映画を数本観て、映画館史にまつわる本を読んで分かったことがある。サイレント映画には音が重要なのだ。
そこにきて、本映画は音が一切ない!
そう、そういうことだから、僕はきっと、いや絶対に悪くない。この僕が悪かろうはずがないんだ。
…ごめんなさい。チャンスがあれば是非もう一度観たい。