最高の「懐古主義」映画と言えば皮肉と解釈されそうだけど、決してそうじゃない。
時代が違ったって、肌の色が違ったって、根っこにあるものは変わったりしない。
だったら、一番好きなあの頃をあの頃のまま描いたっていい。
こんなにも不良なコイツらをめちゃくちゃ好きになれちゃうんだから、やっぱり人間って、映画って、面白い。
そういう映画だ。
スタンダードサイズによるレトロな画作りも、彼らの「狭められた」視野と世界をドライに捉える二重の役割を担う。
大それてないけど集大成なラストもこれ以上ない。
堂々たる時代錯誤で普遍を謳う、クールな人生賛歌だ。