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ROMA/ローマのandhyphenのレビュー・感想・評価

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
4.0
東京国際映画祭にて。
Netflix配給なのでこの先劇場公開はないかもしれない。貴重な機会だった。
物語の舞台はイタリアのローマ、じゃなくて(それだったらROMEか)、メキシコシティ。家政婦の女性を主人公に、1970年代初頭のある一家が描かれる。
物語自体はキュアロン監督の自伝的要素を含むもので、それぞれ激動ではあるがどん!という事件があるわけでもなく、政治的要素はバックグラウンドに置かれる。個人的な感情の機微や、生活描写に重点が置かれている感じがする。「ああ、この時代にこういう暮らしがあったのだな」という追体験をしている感覚。
映像は静謐で、モノクロのせいもあるが、落ち着いた優しさを湛えている。美しい。あと、音。音が非常に立体的だった。音響に凄く凝っている感じがしたので、これご家庭で観るの若干勿体ない気がしてならない...。
極めてシンプルで個人的なストーリーに極上の映像と音響、これぞ映画という体験。映画というものを存分に堪能した。というか、これ、劇場公開すべきだと思う...。
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