東京国際映画祭学生応援団

ジャングル・クルーズの東京国際映画祭学生応援団のレビュー・感想・評価

ジャングル・クルーズ(2020年製作の映画)
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現存のアトラクションをモデルに映画化!
ドウェイン・ジョンソンとエミリー・ブラントのダブル主演!ド派手なアクションが見所の『ジャングル・クルーズ』です!

皆さん一度は足を運んだことがあるであろう、ディズニーランド内の人気アトラクション「ジャングル・クルーズ」。

本映画は、アトラクションだけでは体験できない、アマゾンの奥地の更に奥地を描きます…。

16世紀の大航海時代を背景に、当時の冒険家たちが求めた「不老不死の花」。
本作では、舞台を第一次世界大戦直後の世界に移し、もはや伝説と化した「花」を軸に、世界の覇権を狙う権力者、危険を顧みない冒険家、そしてワケありで「ジャングル・クルーズ」を営む船長らが、個人の願い、他者への救済、国家の繁栄など、様々な想いと事情を錯綜して展開します!

制作陣には『パイレーツ・オブ・カリビアン』のスタッフらが再集結しており、呪いや伝説といったファンタジー要素はふんだんに盛り込まれる一方、それらに関わるキャラクターたちは、どこまでも人間臭く、魔法や愛の力だけで解決しない、「大人なディズニー」が魅力です!

また、個性豊かなキャラクターたちには、貧富の差や、性差、人種、言語など、現代にも通ずる様々な問題をも含んでいます。
我々の内に秘めたるステレオタイプを逆手に取るようにして、これまで違和感と言われていたことを「当たり前」に変えているストーリーには、ディズニーの演出力と、これまで同社が生み出してしまったステレオタイプの在り方を変えようとしている努力が感じられます。

しかし、本作を鑑賞した方で、アトラクションと全然違う話じゃないか!と落胆した方もいるかもしれません…。
また、まだ鑑賞するかどうか決めかねている方もいるのではないでしょうか?
そんな方のために、私のディズニー豆知識で、より楽しめるようにしてみましょう!

本作は『パイレーツ・オブ・カリビアン』同様、アトラクションをベースに、その更に広い世界を描いてくれています!

アトラクション「ジャングル・クルーズ」の裏設定を簡単にお伝えすると、かつて運搬事業を営んでいたサファリ・トレーディング・カンパニーが、物資の交易だけでは経営が困難となったため、時代の流れに即して観光業に手を出した…というストーリーがあります。
つまり、我々は単に危険なアマゾン川をクルージングしているわけではなく、観光業として仕組まれた「ジャングル・クルーズ」という船旅に参加しているわけです!笑

さて、そんなどこか胡散臭いアトラクションをベースに、本作ではその船長が、"本物"のアマゾン川への旅に出航することとなります……。

この裏設定を知っているだけでも、本作が何倍にも楽しめるはずですよ!

世界中の「ジャングル・クルーズ」でお馴染みとなっている、船長の言葉遊びとギャグも満載でした!笑
ぜひ、劇場で楽しんで欲しい1本です!

〈鑑賞者: ひろ〉