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平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVERのkoheiのレビュー・感想・評価

5.0

【現実と虚構の狭間に生きる英雄達】

僕は今年23歳、バリバリの平成ライダーリアルタイム勢であり所謂平成ジェネレーションズなんですが、この映画は情報解禁の瞬間から期待値はクライマックスで脳細胞がトップギアで、観れる日の為に毎朝ウェイクアップ!して命を、心火を燃やしてノーコンテニューで過ごして来たわけですよ!
しかし公開から結構経ってしまい、他の観たい映画もどんどん劇場で公開がスタートしてしまい諦めかけていたくらいなんですが、やっと…やっと観れました!!

ストーリーはお馴染みの時代改変でしたが、「仮面ライダーはテレビの中の存在」というある種のタブーに対して真っ向から向き合うとんでもないものでした。
仮面ライダージオウこと常磐ソウゴや仮面ライダービルド桐生戦兎に接触するのは仮面ライダーをよく知る2000年生まれの18歳の青年。そしてもう1人登場する少年は…。
仮面ライダーはテレビの中の虚構、本当は存在しないんだよ。
この青年のセリフは何だかとってもかなしくて、でも何だか覚えのあるような言葉で、仮面ライダー=現実逃避のものと言ってしまう気持ちも分からなくもない部分に自分も大人になってしまったと思いました。
でも彼の部屋にはマニアもびっくりするくらいの仮面ライダーのグッズの山が…。
現実逃避、存在しない虚構のヒーロー、そんな事分かってても「いるかもしれない」という気持ちがずっと消えてはいなく、『仮面ライダーに会いたい』という願いをあるイマジンと契約してしまう気持ちは自分と重なり泣けました。
僕だってイマジン現れりゃそりゃ仮面ライダーに会いたくもならァ!

言いたいことありすぎて文章まとまらないんですが、良かった点が本当に色々あるんですよ!とにかくこの『平成ジェネレーションズ』というタイトルを凄く大切にしてるんです!

⒈ジオウ、ビルドを中心に話を進めつつ深掘りし過ぎないで飽くまでも『平成ライダー』を主役としてたところ。

⒉平成ライダー大集合系の映画で毎度話題になる「オリジナルキャストだれが出んの?」という今作でも1番の注目点だった部分は、可能な限り当時演じてた役者御本人に声をあててもらい、とてもオファー出来ないようなら過去の音声データから流用する事で解決させ、どうしようもないならもういっそ台詞なし!と割り切ったところ。(似てない声優あてられるよりだいぶ良い)

3.個性を生かした共闘とバイクアクション、締めくくりにちゃんとライダーキックをしてくれた。

⒋現役ライダー、ジオウの余計な劇場版フォームの登場や戦隊ヒーローの登場も無し!

5.野上良太郎の復活!!(もうこれは解禁して大丈夫だよね?)

特に2番目の御本人問題は最高にスッキリさせて貰いました。だって嫌でしょ、このアニバーサリー映画に出てくる仮面ライダーがあの頃の御本人の変身したライダーじゃないとか。(もう制作側のその心遣いに涙)

いくつか挙げましたが、細分化するのが野暮なくらい全体を包む雰囲気やちょっとメタいネタの数々に終始にやけっぱなしで、
マニアは涙無しには観れません!

いや、マニアじゃなくてもいいんです。
あの頃少しでもライダーに触れていれば、たとえ記憶の片隅にでも仮面ライダーを覚えていれば、ヒーローは、仮面ライダーはきっといる。
テレビの中の絵空事が突然現実になったりするかもしれない。
現実とか虚構とかどうでもいい、彼らはそこに確かに存在するのだ。

そして僕の中にもきっと。

小さい頃から大好きだった仮面ライダー、僕はすっかり大人になった。
今の自分があの頃憧れた「青空みたいな笑顔のあの人」にあれから少しでも近づけてたら良いな。
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