広島カップ

恐怖の報酬 オリジナル完全版の広島カップのレビュー・感想・評価

5.0
エネルギッシュ&パワフルに描かれた汗と欲にまみれた男の世界。
作品の重量感に藤猛※のハンマーパンチを何発も喰らっている気分になり最後はフラフラになってきます。

H.G.クルーゾー監督の『恐怖の報酬』(1953)のリメイクでメガフォンをフリードキンが握りました。
よくぞウイリアムあなたが撮ってくれて良かった。
他の監督では到底無理ではなかったか?と思います。

脛に傷持つ四人の男達の前に立ちはだかる難関の数々。ニトログリセリンを石油採掘現場に届けるため、前に進むしか道のない彼らには南米のジャングルの中で弱音を吐いている暇もない。分厚い壁にぶち当たったらそのまま押し切って向こう側に倒して通るしかない世界。

こんなに男臭いロイ・シャイダーは初めて観ましたし他の三人も魅力的ですが、加えて二台のオンボロトラックの馬力を感じさせる勇姿の素晴らしいことと言ったらありません。
厳つい面構えとドスの効いたエンジン音が男っぽい二台も含めた男六人のジャングル道中に、ノックアウト!!されました。

※元世界スーパーライト級王者(1967)
広島カップ

広島カップ