FumiyaIwashina

グリーンブックのFumiyaIwashinaのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
3.9
イタリア系のトニーは黒人ピアニストのドンが南部へ向かうツアーの運転手を務める。行く先々で様々なトラブルに巻き込まれるが腕っぷしの強さと度胸で切り抜けていくうちに友情が芽生えていく。「最強のふたり」とも重なるが、今回はピアノの腕と教養はあるが、白人と黒人の狭間で孤独を抱える黒人がボス。
序盤は取り立てて何かが起きるわけではないが、南部に入ったところから、状況が一変する。トイレやレストランの使用を断られ、宿も分けられ、バーに入れば殴られるのに、それでも、安い南部でコンサートを行うドンの決意がわかった時、胸が熱くなった。
映像や脚本、演出のセンスが良く、作品の魅力を高めている。車からフライドチキンの骨を投げ捨てていたノリで、紙コップもポイ捨てしたトニーをバックさせて拾わせるシーンもお気に入りだが、特にラストシーンの「お手紙ありがとう」のセリフは素晴らしすぎる。