LalaーMukuーMerry

インスタント・ファミリー ~本当の家族見つけました~のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

4.5
養護施設の子を引き取って養子にしようとした夫婦と、引き取られた子供(3人兄弟)とのドタバタ騒動記。実話ベースのお話らしいです。
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養子縁組のための制度、里親斡旋事業をする協会の活動の様子、応募してくる人たち(ゲイのカップルやシングルマザー希望の人までいる)、引き取られる子供たちの実態(幼い子たちに希望が集中するからティーンの子に里親が見つかることは難しい)、引き取った後のお互いに馴れるまでのドタバタぶり、それを外野でみている親戚筋、親権に関する裁判(生みの親との争い)など・・・
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アメリカの里親事情がかなり細かく描かれていて、ともすればとても重たくて暗い雰囲気になってもおかしくないテーマを、ユーモアたっぷりにコミカルに描いてみせ、ラストはかなりウルっとしてしまう、家族について改めて気づかせくれる、とても良い映画でした。
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さて同じような事業をしている日本の団体「日本子ども支援協会」のホームページによると、日本では親と一緒に暮らせない子供たちが4.5万人いるらしいです(アメリカでは50万人と映画で言ってた)。そのうち里親家庭で暮らしている子は6000人で、残りは養護施設などで集団生活をおくっている(里親委託率は13%)。日本の里親委託率の数字は先進国の中でダントツの最低水準です。オーストラリア94%、アメリカは77%、イギリス72%、フランス55%、ドイツ50%、韓国43%・・・ この数字をどう考えればよいのでしょう?