ぶちょおファンク

夜の来訪者のぶちょおファンクのネタバレレビュー・内容・結末

夜の来訪者(2015年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

序盤★3 中盤★2 終盤★2

以前観た香港映画『夜の珍客』(★1.5)にて元となった戯曲を知り、何作も映画化等されてはいるけどアマプラに今作があったので鑑賞。

良い点
◯一家の父が経営する工場での彼女のエピソードが端的に現代社会を表していて秀逸。
この辺は如何にもイギリスらしいテイスト。
“権力者”に平民はいいように使われ“正直者が馬鹿を見る”世の中…!

気になる点
●長女の婚約者と長男の彼女とのエピソードの掘り下げが少し浅い。

☆総評
1940年代の戯曲、当然今作が製作された2000年代の価値観や倫理観に沿うよう小さなアレンジはされているのだろうけど、ほぼ無駄な味付けはせずシンプルに物語を展開させ面白かった。


今作では“上流階級”家族らの行いが“ひとりの女性(と身籠ってる子)”の人生に深く関わることとなるが、それは何も我々一般市民には関係のないことではない。

“グール警部”は天使なのか神なのか?
それとも根は優しい悪魔が死を覚悟した彼女のため一家らにお灸を据えに行ったのか…?
彼女の名前が“エヴァ”だと言うのも…。

こういう雰囲気のだと『素晴らしき哉、人生!』(★1.5評価)がやたらとクラシックな“名作”と謳われてはいるが、自分は今作のほうが好み。


2021年338本目(+短編20本)