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鬼戦車T-34のzogliのレビュー・感想・評価

鬼戦車T-34(1964年製作の映画)
2.6
ナチスと映画特集で鑑賞

花の使い方が好き
直接映さない死の描写も嫌いじゃない
4人の戦車乗り達の出自や個性の違いとか、ドイツ将校のキャラ(長身サングラス中尉と犬の人形愛でてる少尉とか)とかもユニーク
モノクロだし時代と手法とで制限があるのにカメラワークとか工夫されてたのでなかなかエンジョイ出来たし、(元々クラシック音楽とか聴くせいか)音楽が退屈とも思わなかったし、ナチ側の残虐描写もほぼほぼ無いので世間で言われてるほど悲惨で悲壮な戦争映画だとかは全く思わなかった
まぁドイツ将校達のセリフが一部字幕化されていなくてもどかしかったけど

5月10日の未明にロシアのテレビ局が戦勝記念日合わせで配信した3時間版T-34を視聴した際の混乱要素や府に落ちない点の数々がこれを観たら不思議に一気に解消されたというか…いろいろ合点がいったし、同作監督のアレクセイシドロフが何をリスペクトしてどう作品を作ろうと思ったのか見えてきた気がしたので個人的には観に行って正解だった

収容所
ピックアップ戦車兵
独将校に目をかけられる赤軍戦車兵
そしてそいつを独兵の犬と嫌う仲間の描写
戦車にお絵かき(星含む)
逃走の機会を作るのが黒煙
原っぱを走る戦車
車を踏み潰して走る戦車
木をなぎ倒す戦車
街を走る戦車
花畑と女(達)
名乗って仲良くなる戦車乗り達
服を手に入れ着替える

街の広場で戦車お披露目
ビールを手に入れる
石を積む墓
壁をぶち破って建物に侵入/破壊する戦車

この辺りに既視感があってニコニコした(こちらが元ネタなのだろうけど!)
特に戦車が車潰すの最高〜こっちはCGじゃないしね

もちろんハッピーエンドどころかグッドエンドでも無いけれど、この話の流れならああなるのが現実的だと思うのでそこに文句は無い
結末があれだからこそシドロフ監督は夢と希望とロマンをこれでもかと盛り込んで自分の映画を作ったんだろうなと思わずにはいられなかった
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