なべ

運び屋のなべのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
4.0
俳優のイーストウッドは好きだが、監督イーストウッドの良さがわかるまで随分時間がかかってしまった。
ハリウッド的ケレンの少ない、飄々とした語り口にハマることができなくて、でもこれをおもしろがりたいという気持ちはあり、ずっと歯がゆく思っていた。
幸いにも50を過ぎた頃から(グラン・トリノあたりかな)、彼のリズム感や語り口が心地よく感じられるようになり、ようやくイーストウッド節に乗れるようになった。
で、運び屋だが、とてもよかった。てか、こんな役イーストウッド翁しかできねーじゃんね。
爆笑はしないのだが、クスクスはいっぱいあって、淡々としてるのに、しみじみするテイスト。ああ、イーストウッドの映画だわ。アメリカン・スナイパーみたいに考察するところはないけど、自分ならどうするだろうと思う瞬間はいくつもある。
こんなジジイになりたいなあとつくづく思ってしまったよ。3Pは別にいらないけど、エロスにビビらない積極性は持ち続けたい。
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