ジャン黒糖

ハッピー・デス・デイ 2Uのジャン黒糖のレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)
3.5
前作で描かれなかった「なぜ自分だけが誕生日の朝に毎回ループするのか」に対する回答が映画冒頭、早々に明らかになる。
前作とセットで観ないといけない作りは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』におけるPART2を思わせた。

ただ、タイムループの謎がわかった反面、前作で明らかになったハズの犯人探しは振出しに戻り推理ものとしての魅力はグッと後退した。
というか、なんなら犯人探し自体が本作の魅力の主軸ですらないような気がした。

パラレルワールド化してしまい、様々な出来事がバタフライエフェクト的に多かれ少なかれの変化が起きているにも関わらず主人公ツリーの誕生日に殺人事件が起きるという、人・場所の条件が変わってもその1点が変わらないのはちょっとどころか結構な疑問が残る。
いざ犯人がわかっても「あぁそうですか」程度に。。
そのため、その点においては立て続けに観たけれど前作ほどは楽しめなかった。

どちらかと言えば本作は主人公ツリーをはじめとする主要人物たちのコミカルな演技や、あの手この手で何度も繰り返されるツリーの殺され方を楽しむという、なんだか"前作を楽しんだ人向けに前作で面白かったギミックを増やした続編"と感じてしまった。
ループする理由が明らかになった一方、また同じ誕生日の朝を繰り返すことになってしまったことによってその分、タイムループによる犯人探し要素が薄れた、というのはこの映画における魅力の本質部分を失ってしまったようで残念だった。
前作と同じツリーの誕生日を繰り返さない方がよかったかな。
ジャン黒糖

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