もるがな

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のもるがなのレビュー・感想・評価

3.9
評判通りコッテコテのミステリ。完全なクローズドサークルというわけではないものの、繰り広げられるのは伝統的な館ものであり、映像によるフェアプレーにコメディタッチな要素を加えたのも見事。

ミステリ映画としてはド直球かつド真ん中であった反面、ミステリ単体としては恐ろしく優等生的な作品であり、ミスリードはなく疑わしきがそのまま真相に繋がったという意味ではカタルシスは少し薄めではあろう。事件の広がり方はとても好みだっただけに、結末が竜頭蛇尾感があったのがとても惜しまれる。ただ探偵役のダニエル・クレイグは見事かつハマり役であり、またワトソン役かつ容疑者が嘘をつくと吐く=信頼できる?語り手としての捻りはとても素晴らしかった。シリーズものとしては非常に楽しみで、次作も期待したい。
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