ぬーたん

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のぬーたんのレビュー・感想・評価

3.8
行こうか迷ってたけどフォロワーさんに勧められ観て来た。にわか雪で帰り道に転んだけど😅それでも行って良かった。ライアン・ジョンソン監督はアガサ・クリスティーのファンでクリスティーに捧げる作品と言っている。えーと、私も僭越ながらアガサのファン。しかもファン歴の長さはライアンには多分負けんよ。ハヤカワ文庫のアガサ作品は殆ど持ってる。古いのは字が小さいので、毎月1冊買って古いのは捨てる、という作業をしつつ本棚のど真ん中で、赤い背表紙の美しい列が増えていくのをニヤニヤ見てるのだ。で、この映画。面白かった~!
『Knives Out』複数のナイフが出てる?意味はひとつでないみたいだが、丸い円形状のところにナイフが沢山ある。その前にダニエルが立っているポスター、かっこ良かった。このナイフがキーポイントになる。
出だしから好き。あの屋敷と内部の家具などなど素敵過ぎて家で観てたら巻き戻して細部まで見たくなるだろう。現場である書斎なんて憧れる。屋敷だけを見れば、アガサの作品の世界にタイムスリップしたかのよう。古い家を買ったという設定で、時代は現代というのも良いね。事件が起こる。使用人のキャーーーから始まるというのも王道で良い。
この屋敷に住む推理作家ハーランをクリストファー・プラマー。85歳の役だが実年齢90歳。まさかトラップ大佐が晩年、それもかなりの晩年にこんなに活躍するとは思わなかった。長生きも良かね。
名探偵ブノワ・ブランにダニエル・クレイグ。プラマーとは『ドラゴン~』でも共演してた。しかし、この名前、スイーツみたいで美味しそうな名前。
007が今作では私立探偵。名探偵なのか迷探偵なのか?なんせコメディー仕立てだからね。
ハーランの看護師マルタにアナ・デ・アルマス。もうすぐ公開の007でもダニエルと共演。キューバとスペイン国籍のはっきりした顔立ちの美女。今作では大活躍。
家族の面子が凄い。豪華でこれだけで観る価値ある。
長女をジェイミー・リー・カーティス。トニー・カーティスの娘がすっかり老け役で。というかもう61歳なのね。その夫はドン・ジョンソン。70歳にしては若々しい。
長男の妻にトニ・コレット。ちょっと怖かった。かなり痩せてて不気味。個性ある演技で引き付ける。
次男はマイケル・シャノン。言わずもがな。でも今回は普通で物足りなかった。やっぱりクレージーな役が合ってる。
リンダの息子にクリス・エヴァンス。キャプテン・アメリカが、まさかの下品な言葉やふてくされ態度。イメージ違って新鮮で良かった。そのくせ、白いセーターなんて着てて、その下は完全にムキムキだと思わせる腕の辺りの太さに、何だかキュンとなるわ~。キャプテン・アメリカは引退したし、これからは色んな役にチャレンジするのかな。
地元の刑事に年齢不詳の高齢な母親など、その他の俳優陣も個性的だった。
ストーリーも悪くないし、テンポも良かった。2時間超飽きない。
特別ハッとするほどではないが、小気味よい楽しい娯楽ミステリーだった。
ミステリーはやっぱり良いね♪
ぬーたん

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