このレビューはネタバレを含みます
見えちゃったら終わり。
映画には不向きな設定。
何が見えるのかは不明。
その不気味さ、成す術のなさが映像作品として成り立っている。
もうちょっと何なのか掘り下げても良いとも思うが、これはこれで良い。
見たら自殺願望が発動する。
所が、見ても平気な連中も。
心に闇を抱えていると平気。
その線引きが不明確過ぎる。
悪い事をした人なのか。
モラルが低い人なのか。
感情の欠けた人なのか。
見たら終わりだから、目隠しをする。
目隠しして森を歩く。
目隠ししてボートで川下り。
目隠しで銃をぶっ放す。
窓を塗り潰して、カーナビだけを頼りに出掛ける。
全部無理。
ボートは川の真ん中を流されるとは限らない。岸に打ち付けられたり、岩にぶつかったりする。
とてもじゃないが、トム クルーズでも無理。
沈み掛けのトラックに衝突。
ボートが転覆、と言うアクシデントはあったが。
急流は、誰かが目視しないといけない、と言いつつ、息子が立候補すると「私が決めるから」と女の子を見つめるサンドラ。
自分の息子か他人の娘か。
仕方無いにしても、胸糞悪い。
それだけ迫真の演技だった。
その割に、少女が見張るシーンは無かった。
そもそも、「ボーイ」と「ガール」はダメ。
少なくとも5年間は、男と一緒に居たんだから、サバイバル術仕込むより名前を考えてあげて。
名前も付けず、厳しく冷徹に接しておいて、愛していると言われても。
軽く虐待。
無事に着いた先が、視覚障害者用の施設。
なるほど、見えなければ問題無し。
でも、見える人も沢山。
どうやって自活しているのかが描かれていない。
本当に変わらないサンドラ ブロック。
何ならちょっと若返った感すらある。
ジョン マルコヴィッチとトム ホランダーの怪演が光る。
少女の愛らしさが丁度良い。