ファルコンヘビー

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのファルコンヘビーのレビュー・感想・評価

4.2
予想を軽く超えてくる名作


今の映画界において、脚本、演出、全てを食っちゃうのが、
デニーロ、パチーノだと思っていて、
その次の世代を担うのが
ブラピ、ディカプリオ
だと思っている

そしてなんと、そのデニーロとディカプリオが27年ぶりに共演っていうだけでもすごいのに、監督がスコセッシ!!!
間違いなく面白いでしょと思いながらハードル上げまくって見たにも関わらず、安定の面白さ!!!!
とにかく2人の演技がすごい!!!
脚本なんてどうでもよくなる!笑
スコセッシが削って削ってやっと3時間半にしたというのも、実際に見ているとまったく感じさせない演出でした!


作品自体のレビューはいろんな人がしているので俺がしなくてもということで、別な視点で印象に残ったのが、
映画の本編が終わった後のエンドロールがひたすらに虫の鳴き声だったということ。


なぜそれが印象に残ったかというと、
面白い話があって、たまたま最近見た動画で
あるアフリカの村に1人の日本人が絵を学ぶ為に1年滞在した時の話で
その村は不思議なことに先祖代々日本の教えを何百年という月日をかけて受け継いできた村で、
(先祖が神の御告げかのように寝ている時に教えられたらしい)
その村の村長がこんなことを言っていて、

「日本人だけにしかない特殊能力を知ってるか?」
と、言われたらしく
もちろん見当もつかなかったんですが、
何と言われたかと言うと、


「日本人はこの世で唯一、虫の鳴き声を音色として聞くことができる」

そう、おっしゃったらしく、
不思議に思ったのですが、
なんと私達が普段当たり前のように聞いている虫の鳴き声が日本人以外の人達はそうは聞こえないらしく、

「じゃあ、村長はこの虫の鳴き声がどう聞こえているのですか?」

と尋ねたところ、

「私は、この鳴き声が工事現場の騒音のように聞こえる」

とおっしゃったらしく
事実調べてみたところ、
そもそも音を処理する脳ミソの場所自体が違うらしく、
日本人以外の人たちは、虫の鳴き声を
‘’右脳”
つまり機械音や雑音と同様に処理するのに対し、
日本人は
‘’左脳”
つまりは虫の鳴き声を、言語として受け止め、‘’虫の声”として処理しているらしい


確かに日本には平安時代古来から
‘’虫聞き”という文化があり、花見のように虫の鳴き声を聞き、風情を楽しむというなんともおしゃれなイベントがあったくらい

ちなみに
俺も行ったことのある京都にある有名なお寺で‘約1000匹の鈴虫を四季を通して飼育し、1年中鈴虫の音を聞きながら肩の凝らない和尚の話を聞くことができ、そしてなんと願い事も叶うという観光スポットになっている
‘’鈴虫寺”
というお寺があるのですが、
そのお寺がなんと海外では
‘’騒音寺”
とも呼ばれておるらしいのです。
なんとも不思議な話です



これを知った直後ということもあり、
スコセッシにはこの鳴き声がどう聞こえ、どのような意図で作ったのかを考えずにはいられない今日このごろでした

とにかくオスカー間違いなしの映画なのでぜひ!!