YoshitakaBaba

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのYoshitakaBabaのレビュー・感想・評価

4.5
「Killers of the Flower Moon」

スコセッシの中でも傑作級。

マーティンスコセッシの最新作。
AppleTV+でも配信される予定ですが、上映時間206分と言う事で流石に家では難しいと思い映画館にて鑑賞しました。
3時間半。
観る前はスコセッシに物申したかったです。
鑑賞後は自分の感想ですが、長く感じませんでした。
なんならストーリー上省いてもいいシーンってのはあるとは思いますが、そのおかげで深みのある映画だと感じました。
スコセッシ監督。
こんな素晴らしい映画をありがとうございます。
大満足でした。

主演はレオナルドディカプリオ。
共演はロバートデニーロ、リリーグラッドストーン。
他にも観たことのある役者ばかり。
特にメインの3人は圧倒的でした。
印象的だったのがリリーグラッドストーン。
名俳優2人を越える演技だったと思います。
今回のストーリーにおいてキーマンであるモリーが本当に良かったです。

この作品は原作があり、元々はFBI捜査官のトムホワイトが主人公の様です。
しかしそれでは白人ヒーロー映画に成りかねない事を懸念したディカプリオはモリーの夫アーネストを主演にする事になった様です。
とても人間臭いキャラクターでした。
勿論悪い人間なんですが、モリーを最後まで愛してると自分は感じました。
実際どうだったのかは分かりませんが、ディカプリオの演技によるおかげで2人の関係性はよく描かれていたかと思います。
それだけ少しラストシーンは寂しい様に思いますが、しょうがないラストではあるかと思いました。
2人の関係性をとても見所でした。
モリーに感情移入してしまいました。

しかしデニーロは凄いですね。
この映画において圧倒的な存在。
それは悪であり神だった。
デニーロは悪い役は勿論良い役もできる器用さ。
このキングは悪い奴のくせに良い顔するのがとても上手かった。
自然。
デニーロの安定感を感じました。

この映画はアメリカの歴史物です。
このような歴史があった事実に驚きです。
それを作り手の皆さんはしっかり伝える事を重要視した様です。
この様な歴史を背景にアメリカはどんどん大きくなっていく事ができたとは思うんですが、とても難しい問題です。
あまりにも恐ろしい話でした。
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