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国家が破産する日のbs3のレビュー・感想・評価

国家が破産する日(2018年製作の映画)
3.9
過去の危機を描くことで、現状の危機に警鐘を鳴らしている。韓国銀行通貨政策チーム長、金融コンサルタント、食器工場経営者の三者をシンクロさせながら物語を進行することで、難しい金融や経済の話を分かり易く表現している。当時のニュース映像も挿入することで、史実に基づくフィクションでありながら、リアリティのある作品に仕上がっている。
1997年、韓国。通貨危機に陥る東南アジア各国。経済成長と好景気に沸く韓国。韓国銀行通貨政策チームは、韓国の通貨危機を予測。政府は対策チームを招集。一方、同じく通貨危機を独自に予測した金融アナリストは大勝負を、小さな町工場の経営者は大手百貨店の大量発注を手形決済で受注する。国家破産の危機に巻き込まれていく…
平気で嘘をつき、不都合な真実を隠蔽し、マスコミを抱き込んで情報操作し、弱者を切り捨てる権力者を持つ悲劇を、史実に基づくフィクションとして、正義感を持って映像化している。今の韓国の実情にも似ている話であるが、日本も同じではないだろうか。
今だからこそ、自分ごととして観ておきたい作品。
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