イライライジャ

ファイブ・フィート・アパートのイライライジャのレビュー・感想・評価

3.4
嚢胞性線維症(CF)という難病の17歳の男女が同じ院内で出会い惹かれ合うが、触れるのもキスも許されない。

この病気の平均寿命は20歳。分泌液の粘り気が強いため、肺や器官など全身の機能が損傷される。
生涯に渡り気道感染症が見られるので、治療し続けて生きなければならない。
この病気は同じ病気同士でも人によって症状の出方が違うらしく、ウィルはバークホルデリア・セパシアを持っていた。
健康な人にとっては問題ないが、このセパシア菌はCF患者にとっては致死率が高く、キスだけで感染させてしまう。

常に6フィート(182cm)離れるようにしていたが、少しでも自由を奪う返すための反抗として、2人はお互いの距離を5フィート(152cm)と勝手に決める。

触れたくても触れてはいけない苦しみ。
距離を保つデートや、距離を保ったままお互い服を脱いでボロボロの身体を見せ合うシーンはつらい。
2人が会う度に2人の死期が近付いてしまうので、会ってはならないと言われてしまう。若いのに悲しすぎる。

どうせなら透明なビニールのカーテン越しにめためたにキスしてほしかったな。

『きっと星のせいじゃない』に影響された作りになっていたけど、あっちよりも制限が多く、院内だけの展開で地味なのは否めない。『きっと星〜』で印象深い曲だったM83の“Wait”流れたのは驚きだった。さすがに被りすぎな気が。
お涙頂戴と言われても仕方ないけどやっぱりこういう映画は不可抗力で泣いてしまう。

『リバーデイル』のジャグ役コールスプラウスがお相手だったけど、コールは相変わらず目を疑うほどカッコイイ。
もはやこの美貌は物語を邪魔してた。コールの存在にドキドキしたけど、逆に映画の残念な部分でもあった。
難病映画で美男美女を起用するとリアリティに欠ける。
でもコールまじかっこよすぎてどうにでもしてくれ。
コール一生眺めていたい。