このレビューはネタバレを含みます
個人的にめちゃくちゃ楽しみにしていました！ なんたって！ 銀幕に！ 京極さんが！ デビュー！
去年の安室さんの映画、話が難しいというか一度見ただけでは内容がよくわからず、最後のアクションシーンだけは迫力あった、程度の記憶しかなかったのにあれだけ興行収入が伸びたので最も貢献したリピーターであろう安室の女たちの力ってスゲー…とただただ思っていたのですが、例年コナン映画は冒頭に説明があるとは言え、安室さんのことをよく知らないライト層はあれを見て「去年の映画よくわかんなかったなあ」という感想を抱いたと思うので（実際、ちゃんとコナンを追っている私でも「？？？？？」となったので3回ほど見直しました…）、それを理由に今年のコナンを見にいかないなんてことは絶対して欲しくない！！！！ と思いました。ほんとに。
そもそも、そのゼロの執行人の最後に「来年はキッドの映画です！！」と大々的に宣伝しておきながら蓋を開けたらなんとまさかのキッドはかませ犬……本当の主役が京極さんであるという事実が強い！！ いい意味で裏切られました。（私は原作でも京極さんは5本指に入るぐらい大好きなキャラクターなのですが、やはり知らない人は知らないんですね。Twitterで「園子って彼氏いたんだ」という発言を見かけてビビり倒しました。）
で、本編。ストーリー、粗がない…というと流石に嘘になりますね。パスポートのないコナンの入国方法、蘭に見つかった時のとっさの別人のフリ、タイトルにもなっているブルーサファイアがそこまで重要じゃない…などなど。ツッコミどころは探せばたくさんありますが、それをカバーできるほど他の部分が個人的には良かったので、まったく問題なし！ 去年の脚本が一回見ただけでは「？？？」と意味不明だったので、これぐらい分かりやすい方が子供も見やすいんじゃないかなーと思います。大人なら最初から彼が怪しいってわかりますしね。雰囲気的にも、声優的にも(笑)
個人的MVPのシーンは クライマックスの園子を背負ったまま京極さんが戦うシーン。園子がずっと騒いでいましたが逆にリアルな描写だなと思い鳥肌が立ちました。そりゃあんな立場になったら園子じゃなくてもギャーギャー叫ぶわ。そして冷静に戦う京極さんかっこいい…。から紅の時は平次の女が、ゼロしこの時は安室の女が体感かなり増えたように思いましたが今年の映画見た人なら絶対京極さんを好きになってくれると信じてます！（絆創膏の秘密も最高でしたね！）
さて、私は普段声優に俳優さん・女優さんが起用されるのはあまり好ましく思う方ではないのですが(やはり多少浮いてしまって雰囲気が崩れてしまうので)、今回の山崎育三郎さんの努力！ 感服しました。映画館でなく家で一人で見ていたらスタンディングオベーションしていたかと思います。
日本語でさえ演じるのは難しいのに、英語も一緒に、しかも一瞬の出演ではなくほぼ最初から最後まで出ずっぱりをレオンを演じ切ったというこの凄さ。もともと舞台をされている方なので少し演技が大仰な感じでしたが、むしろそれがレオンの自信満々で高飛車な雰囲気をさらに引き出していたように思います。今回声優が決まった後に英会話教室にも改めて通われたとか…。その努力に恥じない素晴らしいものだったと思います…。河北さんは日本語より英語の方が演技がうまかったですね。(なぜ？)
また、映像の綺麗さ…今回は舞台がシンガポールとのことでしたが、観劇中「うわっ、これロケハン頑張ったんだろうな～」と思わず思ってしまう程度には素晴らしい出来…！ シンガポールの街並みがとても忠実に再現されていましたね。あれを見た会社の先輩が「俺もシンガポール行きたくなった～！」と興奮していました（笑） ところでマリーナベイサンズ、最後思いっきり爆破されて上の部分が着水してましたけどあれ怒られなかったんでしょうか（笑）
（ここからは完全に余談なのですが…個人的に今回の適役であるレオン・リシくんは二人ともすごく魅力的なキャラクターだと思っていて、逮捕されてしまって悲しいなあ～という話を会社の先輩と話していて…。この先輩、法学部出身の方なのですが「日本にはやばい罪状がある。外患誘致罪。これ法定刑が死刑のみだから似たようなことしてるリシくんは日本人だったらあのあと死んでる」とパワーワードをもらって怖かったので備忘録代わりにメモを…。外患誘致罪、外国政府と共謀～らしいので厳密には違うとは思いますが！ この先輩はリシくんを気に入っていたので、「あの後のリシくんの行方が心配。もう会えないかと思うと寂しい」とこぼしていました（笑） ）
全体的にさらっと見ることができて、鑑賞後の余韻もとてもよかったです！ 来年の映画は赤井さんだそうなので、楽しみに待ちたいと思います～～。（私的にはそろそろ高木刑事がメインの映画とか来てもいいんじゃないかなあと思うんですが！）
