このレビューはネタバレを含みます
厚生労働省のデータ改ざん、GDP計算方法の変更など政府の統計データは信用できないと揶揄され中国と同じポジションに転落していく現代の日本。カタコト外国人記者目線で描き日本の世論操作の闇にメスをいれる。最近の日本映画の中でも前衛的であり久しぶりに熱中してしまった良作。子供が生まれて、最終的には保身に走ったような意味深なエンドも日本の大組織の一員としての最終的な末路を象徴している。大統領の陰謀、スポットライト、ペンタゴンペーパー、タクシー運転手などジャーナリズムの成功例ではなく、積み上げてきた努力が潰されるジャーナリズムの衰退を描いているところが日本が撮る作品らしくて良かった
