カツマ

グッド・ボーイズのカツマのレビュー・感想・評価

グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)
3.9
3人ならどんな冒険だって怖くない。ビールだって飲めるし、6キロ先のモールに買い物に行くことだって出来る。6年生の日常はいつだってドタバタしていて、一寸先にはちょっと小粋で危ないことばかりが溢れてる。だからこそ、凸凹少年たちのアドベンチャーはこんなにも必死で、命がけで、最高のドラマチックでいっぱいだった。

『ソーセージ・パーティー』の製作陣が今度は子供たち目線でお下劣を炸裂させる、子供らしい小ネタ満載の青春コメディである。主演には『ルーム』以降数々の作品に出演してきた、売れっ子ジェイコブ・トレンブレイ。初登場で全米興行収入ランキングの1位に輝くなど大ヒットを記録し、アメリカでのこの手のコメディ人気の高さを証明するような結果を出した。下ネタのオンパレードに次ぐオンパレードだが、実際の小学6年生男子の日常って案外こんなものかも?(笑)

〜あらすじ〜

小学6年生のマックスはごく普通の12歳の小学生だ。その日も仲良しのソーとルーカスのトリオでご飯を食べ、片想いのブリクスリーに視線を送り、クールなスケートボーイズたちとビールの飲み比べで張り合った。
そんなある日、マックスは学年の中でも特にクールな男子からパーティーに誘われる。そのパーティーでは何とファーストキスを体験することができるらしく、マックスはブリクスリーとキスをするためにも、他の誰かに彼女のキスを奪われないためにも、絶対に参加しなくてはならないと決意を強くした。だが、マックスにも、もちろんソーとルーカスにもキスの経験なんてない。何とかパーティーでブリクスリーのキスをものにしたいマックスは、絶対に持ち出すなと釘を刺されていた父親のドローンを使い、隣家のカップルを盗撮しようとする。しかし、カップルどころかそこにいた二人の若い女性にドローンを奪われてしまう、という大失敗を犯してしまい・・!

〜見どころと感想〜

非常にしょうもない、そしてやり過ぎなくらいにピュアなコメディである。でも、これが小学6年生の日常であり、仲良しトリオのドタバタ劇は大多数の男子が経験したであろう思春期の入り口で、それは正に悪戦苦闘の日々であった。乱射される下ネタの数々が笑いのツボにハマればラッキー、ハマらなかったら耐えるしかない(笑)テンポは最高に良くて登場人物も少ないため、90分はあっという間に過ぎてしまうことだろう。

個人的には黒人の少年ソーが腕を負傷するくだりがとてもくだらなくて好き(笑)ガンダルフや野蛮人もツッコミ感満載で最高!細かいところにネタが散りばめられているため、それらを探しながら鑑賞すると尚更楽しめるだろう。

この映画の良いところは実はとても現実的に子供たちのリアクションだったり、パワーバランスだったりを描けている部分かと思う。子供同士の喧嘩だったり、見栄の張り合いだったりって、大人になると可愛らしいレベルなのだけど、子供たちからすればとにかく必死!そんな必死さをたらふくの下ネタで濾過させて、最後には爽やかな風を吹かせてくれる作品でしたね。

〜あとがき〜

やはりというか下ネタが好きな人の方が楽しめる作品かと思いましたね(笑)子供たち目線のため、下ネタ本来のいやらしさは軽減されていますので、ミニマルな青春コメディとしてシンプルに楽しんでほしい作品です。

ジェイコブくん、ルームの子役の頃から見ていますが本当に演技の振れ幅が多彩で、今作ではついにお下劣なコメディにまで挑戦してしまってます。トリオそれぞれが個性に溢れていて、キュートで、しかも3人でつるむことでバランスが取れている点もとてもリアルでしたね。
でもあの高速道路のくだりはちょっとハラハラ。その後に爆笑しましたが(笑)
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