もじゃ

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネスのもじゃのレビュー・感想・評価

4.5
「夢は別宇宙の現実」

MCUドクターストレンジの第2弾。別宇宙へ移動出来る少女が狙われる。スティーブンは彼女を守れるか?

複雑過ぎるマルチバースに頭がついていかない部分はあるけれど、ワクワクしっぱなしで最後まで駆け抜ける。常々MCU最強と言われてきた2人の対決が凄まじい。別宇宙のヒーロー集団イルミナティのラストメンバー紹介には鳥肌が立った。それがまた、いともたやすく蹂躙される様には何とも言えない気持ちに。
それにしてもマルチバースとは、ヒーローでも立場が変われば最悪のヴィランとなり得るのだという教訓か。「この方法しかない」には他の可能性があり得るし、信じる正義も絶対ではないのだ。今の生に感謝して、凝り固まらず、可能性を信じて生きていこう。

映像は圧倒的。Dolbyシネマ3Dで鑑賞したのもあって、魔術戦闘の奔流に没入させられる。後半唐突に始まる音符バトルと音楽のシンクロは楽しいアトラクションだ。役者陣は殆どグリーンバックしか撮影なかったんじゃないの?

作りとして、ストレンジの意思で「彼女」と戦いを始めてからが中盤。目まぐるしく場面が変わり出会いが多くある。スパッと説明無しで繋ぐ脚本はチャレンジングだと思う。解説が無いと理解できないけれど、割と歳とった人はこんな編集するよね、と思った。サム・ライミの仕事かはわからない。ともあれ批評を考える間もなくライド系アトラクションの如く流されて終わる。

何かすげぇ体験をした!と感じる作品。
もじゃ

もじゃ