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新喜劇王のYOKのレビュー・感想・評価

新喜劇王(2019年製作の映画)
3.8
アマプラでの配信がまもなく終わるとの事だったので慌てて鑑賞。のっけからコメディ感満載で楽しそうな予感めっちゃした。さすがチャウ・シンチー監督だぜ...っ!

主演のモンは女優を目指す30歳のうら若き女性。どんな時でも演じることについて真面目でエキストラでも全力で頑張るんだけど、父親からは「お前いつまでそんなことしてるんだ!」と大反対。空気読めないモン、めっちゃ可愛い。

でもなんだかんだ、モンの撮影現場にこっそり現れてスタッフにブチギレるモン父(って自分で言ってた)が面倒見よくて推しキャラだったわ。体も張っててすごい。

あと、ビル・ゲイツは目がふたつ、そして俺も目が2つ!つまり俺もビル・ゲイツになれる!とどこまでもプラス思考なモンの彼氏めっちゃ笑う。なんだその理論。まぁクソ男なんだけど。

どこまでも自分に自信があり前向きに役を演じるモンなので、役のためならプチ整形だってしちゃう。そのプチ整形が上手くいって映画の大役に抜擢される...んだけど、プ、プチ?なほど大胆な整形でぶったまげる。でも2日で元通り。どんな整形やんねん。

無事にオーディションをすっ飛ばして「白雪姫 血のチャイナタウン」に出演することになるんだけど、まさかの白雪姫ではなくて...魔女!しかもスタント的なポジション!なのに、ショックを受ける時間も与えられず役を演じなければならないモン、不憫だけど笑う。

タイトルからわかる通り、まともな白雪姫のストーリーじゃないので訳分からんくて、はたしてこの映画がヒットするのか...?と余計な心配をしつつも、何故だろう、私も「白雪姫 血のチャイナタウン」観たくなった。

ってか吹き替え版で観たんだけども、吹き替えがハチャメチャでなんかもうめちゃくちゃだった。腸が飛び出て超超超いい感じ、とか言っちゃうの
どう受け取れば...。

モンの演じるエキストラの役柄は大変なものがほとんどだし、お金が無い(もしかして彼氏ヒモ?)のでバイトもしなくちゃいけないしで、見ていて苦しくなるところもあった。演じている女優さんがこれまた細っこいから、痛々しく見えた。

いつも現場が一緒になるレイヨンが誰よりもいいやつで大好きになった。彼はいい男だ。マー先生が酷かった、いつもいつも赤ちゃんみたいな格好でパワハラして...なんなんだお前は!からのまさかまさかの大人気(再ブレイク)の流れ、なんか現代っぽいなァなんて思った。

どうやらモンはあまり美人では無い役どころっぽいのがなんとなく伝わってきたんだけど、如何せん女優さんが可愛らしい顔なのでそんなふうに見えないのでミスマッチ感あったなあ。

とはいえ、辛かった経験を利用してそれをきっかけにスター街道を登っていくのは「タダでは転ばない」強さを感じて良きだった。あのとき奮い立たせてくれたマー先生と、しれっと裏で輩のように娘を支えたモン父に感謝。

正直もっとゲラゲラ笑える少林サッカーに近しい作品だと思ったんだけど、ちゃんとしてる作品だったのでビックリ。とにかくモンが最初から最後まで良い子だったので好感度バク高だった。

ところで「白雪姫 血のチャイナタウン」はちゃんと上映されたんだろか...。
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