ジョーダン・ピール。
この人は、本当にすごい才能だなぁ、と恐れいりました。
前作「ゲットアウト」然り、演出面でしっかりと「ホラー」をやってのける手腕は一流です。サスペンスの帝王ヒッチコック のように、ちゃんと人の「怖い」ということがわかっている演出。印象的だったのが、前作「ゲットアウト」での人物を極端にアップでアオリ気味で見せるショットと、カメラに向かって走ってくるショット、今作「アス」では、宵闇に浮かぶ家族の影と、終盤の地下での手前アップの人物配置。演者の演技力に頼りながらも、恐ろしい演出の数々。
それでいて、深みのある脚本。人種差別を根底に据えながら、これまでの歴史を盛り込んだ社会性に富んだ裏テーマを、見事にメタファーに昇華させています。今作のタイトル「us」もうまい。
さらにさらに、プロデュースさせても一流、と非の打ちどころがない素晴らしい逸材ですよね。
それにしても、今作のルピタはすごかったですね。声と間が最高に怖い!