ミッキン

家族ゲームのミッキンのレビュー・感想・評価

家族ゲーム(1983年製作の映画)
3.7
不自然さと違和感が半端ない。『最後の晩餐』をイメージしていると言われている横並びの長細い食卓。演出的な意図、もちろんカメラアングルもあるのだろうが普通に考えて交互に向かい合わせに座るだろう。
目玉焼きの黄身をジュルジュル啜ったり、湯船の中で豆乳飲んでる親父の家だから思考回路がおかしいのかもしれない。
説明臭い余計な描写はいらないが、大した意味の無い抽象的なカットが多すぎて疲れる。
だから食べ物を粗末に扱うあのシーンしか記憶に残らない。故に森田芳光の良さが、評価される理由が未だ分からずにいる。

スコアの大半は松田優作の飄々とした台詞回しによるもの。伊丹十三のねちっこい演技も悪くは無いけど好きではないかな。

良くも悪くも80年代前半の陰鬱な部分を感じさせる作品なんだろう。