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宮本から君へのyumeayuのレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
3.5
『宮本ー!!』

絶対に負けられない戦いがそこにはある!
愛する女性のため、そして己のため、リベンジマッチに挑む熱き男の物語。

文房具メーカーの営業マンである宮本。彼はいまや絶滅危惧種ともいえる熱血男児である。
ドラマ版では宮本が営業マンとして奮起する姿を描いていたが、映画版は宮本と恋人・靖子にスポットを当てた物語となっている。

「この女は俺が守る」
靖子の前で宣言し、やっとのことで結ばれ、幸せな暮らしを手に入れることができた宮本だったが一転、どん底へ突き落とされる。

宮本が泥酔して寝込んでいるそのすぐ横で、靖子がレイプされてしまったのだ。
レイプ犯への怒り、自分への怒り…。
宮本は復讐を決意するが、相手は取引先の部長の息子。どう見ても勝ち目のない喧嘩であることは明らかだが、愛する女性のため立ち向かうのであった。

とにかく画面から溢れ出る熱量がハンパない今作。この熱量に最初こそドン引きだったのだが、次第に宮本の不器用ながらも熱い生き様に目が離せなくなってしまいました。
そして、問題のシーンは目を覆いたくなるほど残酷で辛いものでした。あまりこういうシーンは見たくないですが、物語として重要なシーンなので、臆せず真っ向から描いた点は評価できると思います。

クライマックスの喧嘩シーンは最高にカッコ悪くて、最高にカッコよかった!
宮本みたいな男が身近にいたら暑苦しくてたまらないけど、周りの目を気にせず、ただひたすらに愚直に生きる姿はちょっと羨ましいとも思いました。
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