ちょこばなな

最高の人生の見つけ方のちょこばななのレビュー・感想・評価

最高の人生の見つけ方(2019年製作の映画)
3.0
編集者のひかりちゃん、濡れ髪天海さんがかっこよすぎてシーンリピート。
普通の人が行けない所、会えない人、見られない景色、有能さ、自分の欲しいものを見せつけられる。

ただカイロの合成感と言い返す言葉に詰まったら誰かが倒れる展開×2が気になる。
映像作品の引きこもりって、なんで皆男性なんだろ。
幸枝さんが我慢してきた、やりたかったことって?
努力史上主義だの、早く結婚して安心させないといけないだの、親の育て方によって植え付けられた価値観で、人の生き方が決まってしまう恐ろしさよ。

自分の欲を言葉にするなんて醜いと思い込んでいた頃なら何も感じなかったであろうに「口に出さなきゃ分からない事ってあるのよ、簡単に諦めないで。○○して欲しいって諦めずにもっと言えばよかったって後悔してるの」という言葉が響く。
大人になるにつれ挑戦する気力も好奇心も無意識にセーブするようになって、刺激的でない日々を送ることに慣れていたはずなのに「あなたみたいに退屈な人生じゃなかったってこと」という言葉が、まあ刺さる。

お金があっても解決できないことは希少で、マ子さんの財力があったからこそ叶えられた夢・見られた景色ばかりに目がいって、結局はお金だよなと荒んだ気持ちに。
この映画の公開から数年経ったけど、1型糖尿病は治る病気になっていない。
変えられない事実を突き付けられて、やるせない気持ちが残ってしまった。

でも、自分の願望に沿って後悔しない生き方が出来ているか確認する為に、定期的に観ないといけない作品のような気がする。
アメリカ版よりも、同姓が主役な分しっくりきた。