PANDADA

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイのPANDADAのレビュー・感想・評価

4.0
「身構えてる時には、死神は来ないものだ」

「シャアの反乱」から12年が経った宇宙世紀105年。増長した地球連邦閣僚達をテロによって殺害していく秘密結社マフティー・ナビーユ・エリン。その中心にいたのは、ブライト・ノアの息子、ハサウェイ・ノアであった、、、的なお話し。

30年以上待ちましたよ。
長かった。
時にゲームで断片的には映像化されてはいましたが、長編アニメでのキチンとした映像化。
本当に待ってましたよ。

超美麗な作画は感嘆の一言に尽きます。
現代ジャパニメーションの粋を尽くしています。

セリフ回しは安定のガンダム節。
何度も観直さないとなかなか分かりづらいケド、それがまた良し。

ブライト・ノアの所属がロンドベルではなく、ちゃんと第13独立艦隊になっていたりするところから、「ラプラス事変」の後、ロンドベルが解散されている事がわかります。

原作に沿ったストーリーと人物造詣も良いですよね。

ストーリーとして、ガンダムとしては珍しいんです。
国VS国とか、軍VS軍とかの戦争モノではないんです。
主人公はテロリストですからね。
派手な艦隊戦みたいなのはありませんけど、それもまた新鮮で良し。

ギギ・アンダルシアはほぼ原作通り。すれているけど、純粋で、大人である分、クェスとはまた違った個性でハサウェイを惹きつけます。

良い意味でも悪い意味でも大人の男性を強く意識させるケネス・スレッグ大佐。この人は優秀ですよね。階級だけならブライトと同格ですからね。いつもある程度の余裕を持って事に当たっていて、同時にギギとの会話からハサウェイの正体の気づく勘の良さというか、抜け目なさを兼ね備えています。

メッサーのパイロットのガウマンもいいキャラですよね。人質にされているのに、自分を捉えているレーンに的確に指示を出すのはパイロットの性分なのでしょう。

こういうキャラクター達の細かい造詣と描写はさすがのガンダムクオリティ。
ハウンゼン内でのカクテルグラスの作画とかそういう細かいところもそれなりの科学的考証をしてるっぽいのもまた良し。

いやぁ、ガンダムはやっぱ良いですね。
30年も待たされたからなおさら(笑)。
UC終盤でグスタフ・カールを観た時から期待していましたが、本当に満を辞して、って感じです。

続編?もちろん観ますよ。
多分円盤も買います(笑)。

正直、こっから先にもうちょいオリジナル要素を込めても良いかも。
「それでも」の人とか出てこないかなぁ(笑)。

ま、ただガンダム初観の人にはめっちゃ厳しくはありますよね。
初観の方には「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」からご覧になるのをお勧めします。

そして、サンダーボルトの続編はまだですか(笑)?
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