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DUNE/デューン 砂の惑星のしおえもんGoGoのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.0
私はDUNEは全く知らなくて「むかし映画化されてあんまり評判良くなかった?(それも別の映画と混同してるかも?)」と、割と古典の原作がある 程度の知識しかない。

まず圧倒的な映像美だった。
どれがCGでどれがロケなのか分からないけど、ロケだったらすごく大変だっただろうし、全部CGだったら映像技術がすごすぎる。
私は残念ながらパソコンの画面で見てしまったが、どこまでも雄大な風景やサンドワームの迫力は映画館で無ければその真価は分からないだろう。

色を抑えたダークな色調、中世風でクラシカルだけど斬新で重厚でゴージャスな衣装やインテリア、無骨なのに動きはスムーズなメカ、ナチュラルテイストなフレメンの衣装などなど
主役のティモシー・シャラメの貴公子然とした美しさと共に映像だけでも十二分に見ごたえがある。

原作がスターウォーズやナウシカなどがヒントになったと言われているが、映像的にもスターウォーズに似ている。一面広がる砂漠やフレメンの雰囲気はタトゥイーンのようだし、トンボのような飛行艇が飛び回り、砂嵐から飛び出す様子もスターウォーズやジブリっぽい。
しかしこちらの方がオリジナル感を感じるのは何故だろう。
私の先入観もあるけれど、最先端の映像でありながらも、かなりファンシーさが抑えめになっているからだろうか。

ここまで映像技術があるなら映像映えするアクションやバトルシーンをてんこ盛りにしたくなるだろう。実際最近のハリウッド大作は息付く暇ないアクションやド派手なバトルシーンの連続だ。
でもこの作品は映像技術があくまでも世界観の構築重視に置かれているようで、見ていても全然疲れないし、世界観へのリアリティが増している。
広いお皿にぽつんと盛り付けられたステーキみたい。

以下ネタバレあります。


DUNEを知らないのであとどれくらいこの話が続くのか分からないが、ポールの夢に出てくる彼が皇帝?になった姿は少し悪の色が見える(違ったらゴメン)。
繊細で優しい彼が美しく冷酷な皇帝になっていくのだろうか。そういう話であったとしてもとても楽しみだ。
続編は映画館で観たい。

その他
・ダンカン役の人、モモアだと思ってたら、途中で髭を剃って出て来て「モモアちゃうかー」となったけど、エンドロール見たらやっぱりモモアだった。私は髭でしかモモアを認識できてなかったらしい
・メンヘラ系よわよわかと思ったお母さんが意外とストロングスタイルでびっくり
・ダンカンに駆け寄って抱き着くポールが子犬っぽくてめっちゃ可愛いし、彼が周囲から愛されているのが良く分かる
・ダンカンのラストネーム「アイダホ」っていうのが何となく笑える
・水が貴重な世界で唾を吐くのが敬意の印というのが、異文化交流という感じがして面白かった。こういう小さい描写が嬉しい
・お父さんの公爵、出てきた瞬間から分かる死亡フラグ顔
・ハルコンネンは超能力持ってる人ということ?
・謎の修道女達が良く分からないけど、なんしか感じ悪い
・読真師って何?
・少ない動きでめちゃくちゃ情報伝えられる手話が便利すぎる
・貨物を輸送のためにボンッと気球が膨らんで浮くマシンに妙に現実味があって感心する
・帝国の軍隊の集合シーンで歌ってる歌声が独特で聞き入ってしまう。ホーミーみたい
・このシーンで大量のいけにえが捧げられてるようなのに一切説明がないのが余計に不気味
・こういうSFと原始的な世界観の融合が独特で面白い。命令書に指輪の印を押すとか
・サンドワーム思ってるよりデカかった
・サンドワーム出てくるときに砂が振動する模様がきれい
・水分を逃さないスーツはいいけど、目を守るゴーグルは要らないのか?
・これだけファンタジックで幻想的な作品で、主人公の名前が「ポール」て…。他の人の名前も地球っぽいけど。ナウシカの主人公の名前が「恵美」とか、ラピュタの主人公が「信夫」とかそんな感じのイメージ
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