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シノニムズのmingoのレビュー・感想・評価

シノニムズ(2019年製作の映画)
3.3
配給会社の友人にシノニムズおもろいし今のところ配給決まってないから良かったらとか言われたら行かないわけにいかなくなり、しかも司会がTIFFの矢田部さんだから(この人トークおもろいよなあ、あと質問が的確で良い)映画よりイベントにワクワクしたが地元横浜をブラリできることにむしろ楽しみがいってしまった、、、しかも15年も前になるのか高校時代の遊び場所であったワールドポーターズとか懐かしすぎて死んだ。なんだよワールドポーターズて。そんなこんなでベルリン金熊の本作が幕を開け、オープニングは修正なしの外国人のイチモツのデカさに目を奪われる。これモザイクつけたら大画面の大部分モザイクなるやろ。内容はと言うとユダヤ人の民族国家をパレスチナに樹立することを目指した運動であるシオニズムをベースに、主人公ヨアヴが自国を捨てパリで暮らしながら帰化しようともがく姿を描く。男2人+女1人という構成に、軸があるのかないのかわからないような内容につまりゴダール的Bande à partを期待するわけだが、自伝的要素があまりにも強すぎて観客を蔑ろにしたオナニー演出に萎えた人は多いだろう。唯一演出として良かったと思うのはいくら身の丈や心の内を変えようが育ってきた環境に慣れ親しんだ身体はそうそう変わらない、ヘブライ語で叫ばずにいられないってところはすんなりはいってきた。また自由、平等、博愛といったフランスの価値観こそがもっとも正しいものと思い込んでいるフランス人を皮肉的に描きイスラエルだけでなくフランスという国の価値観にも疑問を投げかけたとトークでは言っていたが、その心意気は良いと思うけどその演出に映画的魅力があるか?と単純に投げかけたい。問題提起している監督の意向とは裏腹に純粋にアンニュイな態度のヨアヴに終始感情が定まらず観たい作品ではなかったという印象。これがベルリン金熊はないよなあ、、
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