tama

屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカのtamaのレビュー・感想・評価

2.7
ホラーでありスリラーでもあるけど、音楽や当時の社会風景などが細かく描かれていて、私的には時代映画かな。
風俗街のやさぐれた人たちが集まるバーに殺人鬼がいるんだけど、みんな世の中を恨んでいてほとんどがアル中で明日の食費も寝るところもないみたいな貧しさ抱えてて、理由すら描かれない暴力が被害者側も加害者側もいて、殺人鬼も主人公以外にもいるかもなという雰囲気。
ナチスのトラウマからまだ解放されない人たち、ナチスの後遺症、戦中若くてきれいな時代を奪われた人たち……
殺人鬼が隣に座ってても、そいつがどれだけヤバい雰囲気漂わせてても、周りは気にならないし何なら溶け込んでいる、その空気が重く悲しく儚く見えた。
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