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アンダー・ユア・ベッドのmuraのレビュー・感想・評価

アンダー・ユア・ベッド(2019年製作の映画)
4.0
佐々木千尋…あれ、この女優はどこかで見たなぁと思いながら見ていると…このあまりにもつらい役で思い出した。『私は絶対許さない』だと。というか、つらい役しかオファーがないのか。無性に彼女を応援したくなった 笑

本当に予想どおりに始まる。ベッドの下にひそむ男。部屋に女が入ってきて、さらに男も入ってきて、ベッドの上でセックスを始める。なぜこうなったのか、時制がもどり明らかにされていく。男はミツイ。家族も同級生も彼のことを気にかけない。存在が忘れ去られている。そんななか、「ミツイくん」と彼の名を呼び、一度だけ一緒にマンデリン・コーヒーを飲んだ大学の同級生が、佐々木千尋。10年以上経ってもそのことを忘れられないミツイは、彼女の行方を捜し出し、結婚生活を送る家を訪れる。快活だった佐々木千尋は、変わりはてていた。その理由を知ろうと、ミツイは監視を始める…といった話。

端的にいえば、ストーカーとDVの話。つらいわ。ホントつらい。それがいちばんの感想。

(以下ネタバレあり)
ミツイの独白に映像が重なる。小説をそのまま映像にしたような展開に少し違和感。さらに、グッピー、マンデリンというものが示されながら、またあれほど印象的な関係を結びながら、佐々木千尋がミツイのことをどうして思い出せないのかといったことに、違和感を通り越して不信感。まぁ、ベッドの下にひとがいても気づかないぐらいだから仕方ないかとも思いつつ。

ただ、残り30分で独白が佐々木千尋のものへと変わる。そこで「あぁ、そういうことか」と気づかされ、そこからノレてくる。ミツイの気持ちにも寄せられる。

しかし確かにタイトルはわかりやすい。それに惹かれて見るひとも多いんだろうなと。
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